「円形に毛が抜けている」「皮膚がベタベタして独特のにおいがする」
こうした皮膚トラブルの裏には、真菌(カビ)が隠れていることがあります。
犬猫の皮膚真菌症は珍しい病気ではなく、なかには人にもうつる(人獣共通感染症)ものも含まれます。
ひと口に「皮膚のカビ」といっても、原因となる真菌の種類によって、病気の性質も治療の考え方も大きく異なります。
このコラムでは、真菌症の全体像を整理したうえで、代表的な2つの病気「皮膚糸状菌症」と「マラセチア皮膚炎」について、診断・治療・お薬・日常ケアまでを詳しく解説します。
第1章:真菌と真菌症の基礎知識

真菌とは?~「糸状菌」と「酵母」~
真菌は、一般に「カビ」と呼ばれる微生物のグループです。
細菌とは異なり、人や動物と同じ「核」を持つ生物(真核生物)であるため、細菌に効く抗生物質は真菌には効きません。
真菌の細胞膜には、人や動物の細胞にはないエルゴステロールという成分が含まれており、多くの抗真菌薬はこの成分を標的にしています。真菌は形の違いから、大きく『糸状菌』と『酵母』の2つの種類に分けられます。
『糸状菌』
菌糸と呼ばれる糸状の構造を伸ばして増えるカビ。人の水虫の原因菌もこの仲間です。
『酵母』
丸い単細胞の形で、芽を出すように増えるカビ。パン作りに使うイーストも酵母の一種です。
犬猫の皮膚真菌症は2つに大別される
犬猫の皮膚で問題になる真菌症の多くは、糸状菌が原因の『皮膚糸状菌症』と、酵母が原因の『マラセチア皮膚炎』の2つです。同じ皮膚真菌症でも、感染の仕組みが根本的に異なります。
『皮膚糸状菌症』
本来は「皮膚にいない菌」が外からうつる「感染症」です。
『マラセチア皮膚炎』
健康な皮膚にもいる「常在菌」が、アレルギーなどで皮膚の環境が崩れたときに増えすぎて起こる「日和見感染」です。そのため、治療のゴールも「菌を根絶する」のか「増えすぎないように管理する」のかという点で異なります。
| 項目 | 皮膚糸状菌症 | マラセチア皮膚炎 |
|---|---|---|
| 原因菌 | 糸状菌(ミクロスポルム・カニスなど) | 酵母(マラセチア・パチデルマティス) |
| 菌の発生 | 外からうつる病原菌 | もともと皮膚にいる常在菌 |
| 多い動物 | 猫(特に子猫・長毛種)、犬も感染 | 犬に多く、猫では比較的まれ |
| 主な症状 | 円形の脱毛、フケ、かさぶた。かゆみは軽いことが多い | 赤み、ベタつき、悪臭、強いかゆみ、外耳炎 |
| 人への感染 | うつる(人獣共通感染症) | 健康な人では問題になることはほぼない |
| 治療のゴール | 菌の完全な排除(培養陰性) | 菌の増殖を抑え、基礎疾患を管理 |
第2章:皮膚糸状菌症~人にもうつる「糸状のカビ」~

原因菌と感染経路
皮膚糸状菌は、皮膚や毛の主成分であるケラチン(タンパク質の一種)を栄養にして増えるカビです。毛や角質に入り込んで毛をもろくするため、脱毛が起こります。
犬猫で問題になるのは主に次の3種類で、いずれも犬猫ともに感染しますが、菌によって検出される割合や「どこからうつるか」が異なります。臨床の現場では、ほとんどの場合はミクロスポルム・カニスが検出されます。
| 原因菌 | 検出される割合 | 感染経路 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ミクロスポルム・カニス(Microsporum canis) | 犬:約7割 猫:約98% | 感染した犬猫との接触。ブラシや寝具、キャリーに付いた胞子 | 犬でも猫でも最も多い。猫は症状がないまま菌を持ち続けることがある。人にもうつりやすい。 |
| ナンニッジア・ジプシア(Nannizzia gypsea) ※旧:ミクロスポルム・ギプセウム | 犬:約2割 猫:1%程度 | 土の中の菌。穴掘りや土の上での遊び | 屋外で活動する犬に多く、顔や足に出やすい。犬猫同士でうつることは少ないとされる。 |
| トリコフィトン・メンタグロフィテス(Trichophyton mentagrophytes) | 犬:約1割 猫:1%程度 | ネズミやウサギなどの小動物との接触。室内で暮らす犬では、飼い主さんの水虫(足白癬)の原因菌が感染源になることもある | 顔や足に強い炎症や厚いかさぶたができやすく、犬では広い範囲に及ぶこともある。狩りをする猫、外で遊ぶ犬、小動物と同居する家庭や、ご家族に水虫がある家庭で注意。人にもうつる。 |
感染は、感染した犬猫との接触のほか、ブラシやキャリー、寝具などに付いた胞子(カビの種)からも起こります。
胞子は乾燥に強く、環境中で1年以上感染力を保つとされています。
ただし、胞子が付くだけでは感染せず、皮膚の小さな傷や湿気などの条件が重なると発症します。
子猫・子犬、高齢動物、ペルシャなどの長毛種、多頭飼育や保護猫を迎えたばかりの家庭は、特に注意が必要です。
症状~犬と猫の違い~
犬猫に共通する典型的な症状は、円形の脱毛と、その周りのフケやかさぶたです。かゆみは軽いか、ほとんどないことが多いのも共通の特徴です。(上記画像参照)
主に免疫力の低い若齢・老齢の犬猫で発症しやすく、若齢では成長と共に免疫力がつくため治癒しやすいですが、老齢では長期の治療が必要な場合も少なくありません。
ただし、犬と猫では症状の現れ方に次のような違いがあります。
| 項目 | 犬 | 猫 |
|---|---|---|
| できやすい場所 | 顔(鼻や目の周り)、足、体 | 顔、耳、前足。全身のどこにでもできる |
| 症状の特徴 | 鱗屑を伴う境界のはっきりした円形の脱毛が多い。稀に強い炎症で盛り上がる「ケリオン」が鼻や足にでき、腫瘍と間違えられることもある | 症状が非常に多彩。粟粒状のかさぶたや爪の周りの変化など、ほかの皮膚病に似た形で現れることがある |
| 注意したい点 | トリコフィトンが原因の場合は炎症が強く、広い範囲に及ぶことがある | 症状がないまま菌を運ぶ「保菌猫」がおり、家族や同居動物への感染源になる。子猫や長毛種に多い |
診断方法

糸状菌症は見た目だけでは他の皮膚病と区別できないため、複数の検査を組み合わせて診断します。
(写真は赤矢印:感染被毛、青矢印:正常被毛)
| 検査 | 内容と特徴 |
|---|---|
| ウッド灯検査 | 特殊な紫外線ランプを当て、感染毛が青リンゴ色に光るかを見る。M. canis の多くが光るが、他の菌は光らない |
| 毛の顕微鏡検査 | 抜いた毛を顕微鏡で観察し、被毛構造の破壊、毛に付いた菌糸や胞子を確認する(上記写真参照) |
| 真菌培養検査 | 歯ブラシで全身をブラッシングして毛を集め、培地で菌を育てて種類を特定する。結果までに数日~3週間。治療終了の判定にも使われる |
| PCR検査 | 菌の遺伝子を検出する。結果が早く感度が高いが、死んだ菌にも反応するため、治療中の判定には注意が必要。基本的には真菌培養検査のほうが主流 |
治療方針と治療薬~内服・外用・環境対策の3本柱~

犬猫とも、内服薬による全身療法と薬用シャンプーなどの外用療法を併用し、同時に環境対策を行うことが基本とされています。
健康な猫では自然に治ることもありますが、その間に感染が広がるため、積極的な治療が推奨されています。
塗り薬だけでは体全体の胞子に対応できないため、単独ではあまり推奨されていません。
症状が消えても、培養検査で陰性が確認されるまで(一般的に連続2回)治療を続け、順調にいって通常は2~3か月ほどかかります。
免疫力の低下したシニアの犬猫では治りにくい場合があり、治療に半年以上かかるケースもあります。
【内服薬】
| 成分 | 特徴・注意点 |
|---|---|
| イトラコナゾール | 犬猫ともに内服治療の中心となる抗真菌薬。広範囲・重度の場合や外用が難しい際に使用される。成分が皮膚や被毛に長く留まる特性があるため、毎日の投与だけでなく、猫では副作用リスクを軽減するために週2日のみ投与する「パルス療法(間欠投与)」も一般的である。ケトコナゾールに比べて肝負担や相互作用が少なく、主な副作用は消化器症状や肝酵素上昇。脂溶性のため食事と一緒に与えると吸収が高まる。 |
| テルビナフィン | アリルアミン系。肝臓での薬の代謝への影響が少なく、他の薬と併用しやすい。皮膚や毛、皮脂に集まりやすい一方、マラセチアに対しては皮膚表面での濃度が十分でない可能性も指摘されている。主な副作用は嘔吐や下痢などの消化器症状で、まれに肝酵素の上昇がみられる |
| グリセオフルビン | 長く使われてきた薬。催奇形性があり、現在は使用が減っている。猫では、特に猫免疫不全ウイルス感染猫で骨髄抑制の報告がある |
| ケトコナゾール | 以前から使われてきた薬。安価で、マラセチアへの効果も多く報告されている。一方、肝障害や、ほかの薬の代謝を妨げる相互作用が多い。コルチゾールなどのホルモンの合成を抑える作用もあり、長期の使用には注意が必要。主な副作用は食欲不振や嘔吐。吸収に胃酸が必要なため、食事と一緒に与える。猫では副作用が出やすいため推奨されない |
※上記は学術情報に基づく一般的な内容であり、実際の使用にあたっては必ず獣医師の指示に従ってください。
【外用薬】
| 成分(製品名) | 特徴・注意点 |
|---|---|
| ミコナゾール+クロルヘキシジン (マラセブ、マラセキュアシャンプー) | 薬用シャンプー。ガイドラインで推奨される外用療法。週2回、10分間放置してから洗い流す。国内の承認は「犬のマラセチア皮膚炎」のため、糸状菌症への使用は獣医師の判断となる。猫はシャンプーを嫌がることが多いため、頻度や方法を獣医師と相談する。長毛の猫では毛を刈ることもある |
| サリチル酸・フェノール (真菌用軟膏NZ) | 部分用の塗り薬。小さな病変への補助として使われる。塗り薬だけで治すことは難しく、内服やシャンプーと併用する |
※上記は学術情報に基づく一般的な内容であり、実際の使用にあたっては必ず獣医師の指示に従ってください。
人にもうつる?~飼い主さんが知っておきたいこと~
皮膚糸状菌症は、人にもうつります。
人では体に赤い輪っか状の発疹ができる「体部白癬(ぜにたむし)」として現れることが多く、子どもでは頭に感染して脱毛を起こすこともあります。
皮膚糸状菌症と診断された犬猫の飼い主さんの約2割も感染していたという報告もあります。特に小さなお子さん、高齢者、免疫力が低下している方は注意が必要です。
逆に、人の水虫の原因菌(トリコフィトン・ルブルムなど)が飼い主さんから犬にうつった例も報告されています。
日常ケア~再感染を防ぐ環境対策~
環境に残った胞子は、再感染の原因になります。治療中は次のような対策を行いましょう。
・生活範囲を限定する
掃除しやすい部屋で過ごさせ、他の動物との接触を控えます。
・「取り除く→拭く→消毒する」の順に掃除する
掃除機で毛を取り除き、洗剤で水拭きした後に消毒します。家庭用の塩素系漂白剤を水で約100倍に薄めた液が使えます(色落ちや動物が舐めないよう注意)。
・布製品は洗濯する
ベッドやタオルは通常の洗剤で洗えます。「2回洗い」がより確実とされています。
・ブラシやキャリーも消毒する
処分できるものは処分も検討しましょう。
・触った後は手洗い
抱っこや投薬の後は、手洗い・着替えを心がけましょう。
第3章:マラセチア皮膚炎~常在菌が増えすぎる「酵母のカビ」~

病気の特徴~犬と猫で背景が大きく異なる~
原因となるマラセチア・パチデルマティス(Malassezia pachydermatis)は、健康な犬猫の皮膚や耳にもいる常在菌です。
犬や猫でよく見られる「真菌性外耳炎」も、実はこの酵母の仲間であるマラセチアが増殖することによって起こります。皮脂を栄養にするため、皮脂が多く蒸れやすい場所で増えます。
マラセチアが増えるのは多くの場合「結果」で、背景には何らかの基礎疾患が隠れています。
ただし、なりやすさや背景にある病気は、犬と猫で大きく異なります。
| 項目 | 犬 | 猫 |
|---|---|---|
| 頻度 | 皮膚科診療でよくみられる | 比較的まれ |
| できやすい場所 | 脇、内股、指の間、顔のしわ、耳 | 耳、あご(猫ざ瘡)、爪の周り |
| 主な症状 | 赤み、ベタつき、独特の悪臭、強いかゆみ。長引くと皮膚が黒ずんで分厚くなる | 黒っぽい耳垢、あごの黒い汚れ、爪の周りの赤みやベタつき。全身に広がると脱毛やフケ |
| 背景にある主な病気 | 犬アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、脂漏症など | 猫免疫不全ウイルス感染症、胸腺腫や膵臓がんなどの腫瘍に伴う皮膚病、アレルギーなど |
| なりやすい品種 | ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア、シー・ズー、アメリカン・コッカー・スパニエル、バセット・ハウンドなど | スフィンクス、デボンレックスは健康でもマラセチアが多い猫種 |
犬の全身性発症がアレルギーや脂漏症などの皮膚疾患に起因することが多いのに対し、猫で全身にマラセチアが増殖している場合は、重篤な全身性・内科疾患の徴候である可能性が高くなります。
血液検査などで状態を確認することが大切です。
診断方法

診断は、症状と細胞診を組み合わせて行います。
セロハンテープを皮膚に押し当てて染色し、顕微鏡で「雪だるま型」の菌を確認します(上記写真参照)。
ただし常在菌のため、菌がいるだけでは病気とは言えません。
皮膚の赤みやベタつきなどその他の症状と合わせて診断します。
治療方針と治療薬

治療は、以下の3つを並行して進めます。
- 菌を減らす
- かゆみと炎症を抑える
- 基礎疾患を管理する
菌をゼロにすることはできないため、外耳炎以外のマラセチア皮膚炎では、症状が落ち着いた後も増えすぎない状態を維持することが目標です。
そのため、副作用が少なく長期的に使用できる外用薬を中心に治療を組み立てていきます。
また、真菌性外耳炎の治療薬(点耳薬)は、1~2回の投与で済む長時間作用型も近年登場しています。
【外用薬・シャンプー】
| 成分(製品名) | 特徴・注意点 |
|---|---|
| ミコナゾール+クロルヘキシジン (マラセブ、マラセブ ライト、マラセキュアシャンプー) | 薬用シャンプー。治療初期には週2回のシャンプーが推奨され、泡立てて10分間放置して洗い流すとより殺菌効果が期待できる。マラセブ ライトは脱脂力が控えめで、乾燥しやすい場合や維持期に向く。犬ではマラセチア皮膚炎の承認薬として、治療の中心となる。猫はシャンプーの習慣がないこともあり、獣医師と相談して使用を判断する |
| テルビナフィン+フロルフェニコール+ステロイド (オスルニア、ネプトラ) | 犬の外耳炎に使う長時間作用型の薬で、細菌とマラセチアによる外耳炎に効果がある。オスルニアは7日間隔で2回、ネプトラは1回の投与で効果が続き、毎日の点耳が難しい犬にも使いやすい。 |
| ミコナゾール+ゲンタマイシン+ステロイド (イズオティック) | 犬の外耳炎に使う点耳薬。1日1回、5日間点耳するスプレータイプで、どんな姿勢でも一定量を投与できる |
| チオストレプトン+ナイスタチン+フラジオマイシン+ステロイド (ヒビクス軟膏) | 塗り薬。抗真菌薬のナイスタチンに、2種類の抗菌薬とステロイドを配合した犬猫用の軟膏。細菌や真菌による皮膚病変、湿疹、外耳炎に使い、炎症やかゆみも抑える。指の間や耳介など、局所の病変に使用。塗布しすぎると皮膚の菲薄化などの副作用が生じるため注意。 |
| オルビフロキサシン+ミコナゾール+ステロイド (ビクタスS MT クリーム) | 塗り薬。抗菌薬のオルビフロキサシン、抗真菌薬のミコナゾール、ステロイドを配合した犬猫用のクリーム。細菌と真菌の混合感染による外耳炎や皮膚感染症に、1日1回塗る。塗布しすぎると皮膚の菲薄化などの副作用が生じるため注意 |
※上記は学術情報に基づく一般的な内容であり、実際の使用にあたっては必ず獣医師の指示に従ってください。
【内服薬】
※各薬剤の詳細は、第2章「皮膚糸状菌症」の内服薬の表をご参照ください。
| 成分 | 特徴・注意点 |
|---|---|
| イトラコナゾール | 犬ではシャンプーと併用し、症状が落ち着いたら外用だけでの維持を目指す。猫では特に、内服薬としてこの薬が選ばれることが多い |
| テルビナフィン | 犬では効果が報告されているが、根拠はイトラコナゾールより少ない。猫では使用報告が限られる |
| ケトコナゾール | 犬では効果はイトラコナゾールと同程度とされるが、安全性の面から現在はイトラコナゾールが優先されることが多い。猫では副作用が出やすいため避けられる |
※上記は学術情報に基づく一般的な内容であり、実際の使用にあたっては必ず獣医師の指示に従ってください。
日常ケア~サプリメントと食事~
皮膚真菌症そのものを治すサプリメントはありません。
ただし、オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)は皮膚の炎症を和らげ、アトピー性皮膚炎の補助療法として使われてきた実績があり、基礎疾患の管理や皮膚バリアの維持に役立ちます。
| 製品名 | 特徴・役割 |
|---|---|
| オメガダーム | オメガ6・オメガ3脂肪酸とビタミン類を配合した犬猫用スキンケアサプリメント。食事にかけて与える使い切り包装 |
| アンセット | モエギイガイ抽出脂質を主成分とし、EPA・DHAやリン脂質を含む犬猫用サプリメント。皮膚・被毛と関節の健康維持に |
| メディムース 皮フサポート (犬用、猫用) | 犬用と猫用があるムース食。いずれもプロテオグリカンを配合し、皮膚の保湿と被毛の健康に配慮している。猫用はオメガ3・6脂肪酸、犬用はヒアルロン酸やコラーゲン、モリンガも配合。療法食と一緒に与えられる |
※治療中のサプリメントや食事の切り替えは、自己判断で行わず、かかりつけの獣医師にご相談ください。
まとめ
犬猫の皮膚真菌症は、原因となる真菌の種類によって、病気の性質も治療のゴールも大きく異なります。
原因菌を正しく見極め、適切な治療とご自宅での日常ケアを続けることが、早期の回復と再発予防につながります。
この記事のまとめは、以下のとおりです。
- 犬猫の皮膚真菌症は、糸状菌が原因の「皮膚糸状菌症」と、酵母が原因の「マラセチア皮膚炎」に大別され、治療の考え方が大きく異なる
- 皮膚糸状菌症は人にもうつる感染症。内服薬、薬用シャンプー、環境対策の3本柱で、培養検査が陰性になるまで治療を続ける
- マラセチア皮膚炎は常在菌が増殖する疾患であり、薬用シャンプーが治療の中心で、基礎疾患の管理が再発予防の鍵。猫では重大な病気が隠れていることもある
- 真菌性外耳炎には、1~2回の投与で済む長時間作用型の点耳薬も登場し、通院や投薬の負担を減らす選択肢が増えている
- オメガ3脂肪酸などのサプリメントは、皮膚の健康を保つ補助として活用できる
皮膚のカビは、「ただの皮膚病」と自己判断せず、早めに検査を受けることが大切です。
自己判断で市販の薬を使うと、かえって長引いたり、家族に感染が広がったりすることがあります。
脱毛やベタつき・においなど、いつもと違う皮膚の変化に気づいたら、早めにかかりつけの動物病院で検査を受けましょう。
動物用医薬品に関するご不明点やご相談がある場合は、動物のお薬の専門店『ねこあざらし薬店』にお気軽にお問い合わせください。

日本大学卒業、獣医師免許取得。関東の動物病院で15年以上にわたり小動物医療に従事し、犬猫を中心にうさぎ・フェレット・モルモット・ハムスター・ハリネズミなど幅広い動物種の診療を行っている。また、診療業務を行う傍ら、行政書士の資格を取得し個人事務所を開業。主にペット関連の法務を扱っており、人と動物が幸せに暮らすためのサポートを行っている。
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加納塁. 小動物の皮膚真菌症. THE CHEMICAL TIMES. 2015;(1)(通巻235号).
MSD Veterinary Manual (Pet Owner Version). Ringworm (Dermatophytosis) in Dogs / Ringworm (Dermatophytosis) in Cats. https://www.msdvetmanual.com/
農林水産省 動物医薬品検査所. 動物用医薬品等データベース. https://www.vm.nval.go.jp/
犬猫の皮膚真菌症の治療薬・薬用シャンプー・スキンケア用品・サプリメント 取り扱いページ. https://nekoazarasi.com/
