【獣医師監修】シンパリカ・シンパリカ トリオの違いを徹底比較!愛犬に最適な駆虫薬の選び方

愛犬のノミ・マダニ対策やフィラリア症予防で動物病院を受診した際、よく提案されるのが「シンパリカ」シリーズです。

現在、「シンパリカ」と「シンパリカ トリオ」の2種類がラインナップされていますが、「名前が似ていて何が違うのかわからない」「うちの子にはどれを選べばいいの?」と悩まれる飼い主様も少なくありません。

この記事では、2つの製品の違いを、詳しく解説します。


まずは2製品の最大の違いである「医薬品区分」「配合成分」と「効果効能(防げる虫)」の対応範囲を比較してみましょう。

項目 シンパリカ シンパリカ トリオ
医薬品区分 一般動物用医薬品 要指示医薬品 / 指定医薬品 / 劇薬
配合成分数 1成分
(サロラネル)
3成分
(サロラネル+モキシデクチン+ピランテルパモ酸塩)
ノミ・マダニ駆除
(ノミ3時間・マダニ8時間で発現)

(ノミ4時間・マダニ8時間で発現)
フィラリア予防 ×
東洋眼虫 予防 ×
消化管寄生虫 ×
(犬回虫、犬小回虫、犬鉤虫)
ミミヒゼンダニ ×
センコウヒゼンダニ・ニキビダニ
対象条件 8週齢以上、体重1.3kg以上 8週齢以上、体重1.5kg以上
最大適応体重 〜40.1kg未満
(組み合わせで60.1kg可)
〜60.1kg未満
味・フレーバー ミートフレーバー
(牛由来成分不使用/ポークレバー等)
ミートフレーバー
(牛由来成分不使用/ポークレバー等)
食餌の影響 なし
(絶食時でも投薬可能)
なし
(絶食時でも投薬可能)

・「フィラリア予防は通年別で行っており、ノミ・マダニ対策や皮膚のダニトラブルを予防・改善したい」
👉 シンパリカがおすすめ

・「毎月1回のおやつタイプで、フィラリア予防・ノミマダニ・お腹の虫・東洋眼虫・皮膚のダニまでまとめて対策したい」
👉 シンパリカ トリオがおすすめ


・医薬品区分: 一般動物用医薬品
・有効成分: サロラネル(5mg / 10mg / 20mg / 40mg / 80mg)
・効能・効果:
1. 犬:ノミ及びマダニの駆除
2. ミミヒゼンダニ及びイヌセンコウヒゼンダニの駆除
3. イヌニキビダニの駆除による全身性毛包虫症の改善

成分の作用と特徴
イソオキサゾリン系成分『サロラネル』が、無脊椎動物の神経受容体を選択的に遮断して速やかに駆除します。

・速効性
投与後わずか3時間でノミ、8時間でマダニへの効果が発現。効果は35日間持続するため、1ヶ月の投与サイクルを余裕をもってカバーします。

・耳のトラブルに対応できる唯一の選択肢
激しい耳の痒みを引き起こす「ミミヒゼンダニ」の駆除効果は単剤のシンパリカのみに承認されています。
「イヌセンコウヒゼンダニ」「イヌニキビダニ(アカラス)」の駆除・改善効果も備えており、皮膚科診療の強い味方です。

・医薬品区分: 要指示医薬品、指定医薬品、劇薬
・有効成分: サロラネル + モキシデクチン + ピランテルパモ酸塩
・効能・効果:
1. 犬糸状虫症の予防(フィラリア症予防)及び東洋眼虫の寄生予防
2. ノミ及びマダニの駆除
3. イヌセンコウヒゼンダニの駆除、イヌニキビダニの駆除による全身性毛包虫症の改善
4. 消化管内寄生虫の駆除(犬回虫、犬小回虫、犬鉤虫)

成分の作用と特徴
サロラネルによる速やかなノミ・マダニ・皮膚ダニ駆除に加え、モキシデクチンがフィラリア(犬糸状虫)やメマトイが媒介する「東洋眼虫」の寄生を予防。さらにピランテルパモ酸塩との相乗効果でお腹の虫(回虫・鉤虫)を速やかに駆除します。

・オールインワンの進化形
1錠でフィラリア予防・消化管寄生虫・皮膚ダニ(センコウヒゼンダニ・ニキビダニ)まで幅広くカバーできるため、投薬の手間や飲み忘れを防止できます。


愛犬の体重に合わせた適切なサイズを選択します。
シンパリカ トリオは超大型犬(〜60.1kg未満)に対応する「XXLサイズ」がラインナップされているのが特徴です。

・超小型犬用(5mg錠):1.3kg以上 〜 2.6kg未満
・小型犬用(10mg錠):2.6kg以上 〜 5.1kg未満
・中型犬用(20mg錠):5.1kg以上 〜 10.1kg未満
・大型犬用(40mg錠):10.1kg以上 〜 20.1kg未満
・超大型犬用(80mg錠):20.1kg以上 〜 40.1kg未満
(※40.1kg〜60.1kg未満は40mg錠と80mg錠を各1錠組み合わせ投与)

・XS:1.5kg以上 〜 2.6kg未満
・S:2.6kg以上 〜 5.1kg未満
・M:5.1kg以上 〜 10.1kg未満
・L:10.1kg以上 〜 20.1kg未満
・XL:20.1kg以上 〜 40.1kg未満
・XXL:40.1kg以上 〜 60.1kg未満


両製品とも嗜好性の高い小粒なチュアブル錠ですが、ポークレバーやコーンスターチ、小麦胚芽などを主原料としており、牛肉由来成分を含みません。牛肉アレルギーのある愛犬でも安心して投与いただけます。

他の駆虫薬の中には、食事の脂質と一緒に摂らないと吸収率が落ちるものもありますが、シンパリカの有効成分『サロラネル』は絶食時でも86.5%という高い生物学的利用率(吸収率)を示します。
そのため、食前・食後・空腹時を問わず、飼い主様の好きなタイミングでいつでも投薬できるのが大きなメリットです。


・投与頻度・タイミング
月に1回、経口投与します。フィラリアおよび東洋眼虫の予防を兼ねるシンパリカ トリオは、蚊やメマトイの活動開始後1ヵ月以内から活動終了後1ヵ月以内まで毎月1回投薬します。

・吐き出してしまった場合
万が一、投薬直後や短時間で丸ごと吐き出してしまった場合は、成分が十分吸収されていない可能性があるため、再投与について獣医師にご相談のうえ適切に対応してください。

・処方・受診について
「シンパリカ トリオ」は要指示医薬品のため、入手には獣医師の処方または指示書が必要となります。
また、投与前には必ず動物病院でフィラリア非感染を確認する血液検査が必須です。
「シンパリカ」は一般の動物用医薬品ですが、皮膚症状や健康状態に応じた最適な使用のために獣医師へのご相談をおすすめします。


シンパリカシリーズは、愛犬の予防目的や症状に合わせてベストな製品を選択できます。

  • ミミヒゼンダニ(耳の痒み)の治療・予防、またはフィラリア予防を別で行う場合
    👉 シンパリカ
  • 1錠でフィラリア・東洋眼虫・ノミマダニ・お腹の虫・皮膚ダニ(ニキビダニ等)まで最広域に予防したい場合
    👉 シンパリカ トリオ

なお、「愛犬にどの製品が適しているか」につきましては、症状や環境によります。
まずは一度、かかりつけの動物病院へご相談ください。

また、動物用医薬品に関するご不明点やご相談がある場合は、動物のお薬の専門店『ねこあざらし薬店』にお気軽にお問い合わせください。