要指示医薬品

アトピカ25mgカプセル×30cp

¥11,680 (税込)

 

【製品概要】
アトピカはアレルギーに関連する様々な免疫細胞に作用して臨床症状を改善します。ステロイドに匹敵する高い効果を示します。
4つの剤型で小型犬~大型犬まで処方が可能です。猫には投薬しやすい内用液があります。

【使い方】
1日1回体重1kg当りシクロスポリン5mgを基準量として、4週間連続経口投与する。なお、本剤は食餌から2時間以上あけて空腹時に投与し、投与後2時間は食餌を与えないこと。

【主成分】
シクロスポリン 25.0mg/本品1カプセル(419.75mg)中

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この商品は【要指示医薬品】です。
獣医師からもらった処方せん】を画像・pdfファイルにてご提出いただけましたら、購入可能です。
こちらのページの手順にてご提出下さい。
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説明

【効果効能】
犬:難治性のアトピー性皮膚炎における症状の緩和

【用法用量】
犬:1日1回体重1kg当りシクロスポリン5mgを基準量として、下記の量を4週間連続経口投与する。なお、本剤は食餌から2時間以上あけて空腹時に投与し、投与後2時間は食餌を与えないこと。投与開始4週間以降に臨床症状の改善が認められた場合には、症状に応じて投与間隔を隔日または週2回に漸減することができる。

【使用上の注意】
(基本的事項)

1.守らなければならないこと

(一般的注意)

・本剤は要指示医薬品であるので獣医師等の処方箋・指示により使用すること。
・本剤は効能・効果において定められた目的にのみ使用すること。
・本剤は定められた用法・用量を厳守すること。

(取扱い及び廃棄のための注意)

・小児の手の届かないところに保管すること。
・アトピカ10mgカプセルについては、25℃以下で保管すること。
・直射日光及び多湿を避けて保管すること。
・アトピカカプセルに使用しているソフトカプセルは40℃以上の環境下で軟化し、変形する可能性がある。変形など外観の異常が認められた場合には使用しないこと。
・カプセルは使用直前までブリスターから出さないこと。ブリスターを開けると独特の臭いがするが、これは正常である。
・カプセルを砕いたり割ったりしないこと。
・使用済みの容器は、地方公共団体条例等に従い処分すること。

(犬に関する注意)

・本剤は犬以外に使用しないこと。

2.使用に際して気を付けること

(使用者に対する注意)

・誤って薬剤を飲み込んだ場合は、直ちに医師の診察を受けること。

人が過量に誤飲した場合の症状:悪心、嘔吐、傾眠、頭痛、頻脈、血圧上昇、腎機能低下等。

(犬に関する注意)

・本剤を投与する際、犬がカプセルを噛み砕かないように注意して投与すること。
・副作用が認められた場合には、速やかに獣医師の診察を受けること。

(専門的事項)

① 警告

・本剤(シクロスポリン)は、全身の免疫抑制により感染症への感受性増加及び腫瘍の成長を引き起こす可能性がある。

② 禁忌

・本剤投与中には生ワクチンを接種しないこと。

③対象動物の使用制限

・臨床症状の改善は、通常4週間から6週間でみられるが、4週間を経過しても臨床症状の改善がみられない場合には、本剤の投与を中止すること。
・本剤の投与に際しては、定期的に診察等を行い、少なくとも8週間毎に継続の是非を検討すること。
・本剤は6ヵ月齢未満および体重2kg未満の犬、妊娠期間中および授乳期間中の雌犬に投与しないこと。
・食物アレルギーの症例には、本剤を投与しないこと。
・アトピー性皮膚炎のうち、ノミアレルギー性皮膚炎を併発している場合は、それが完治するまで本剤を投与しないこと。
・本剤の投与によって既存の感染症が悪化する可能性があるため、皮膚、全身等の感染症がある場合は、それらが完治するまで本剤を投与しないこと。
・季節性のアトピー性皮膚炎には、有効性が認められていないので使用しないこと。
・本剤の投与によって膵臓β細胞からのインスリンの分泌に影響を与える可能性があるので、糖尿病が疑われる犬には本剤を使用しないこと。
・他の免疫抑制剤と同様に潜在的な腫瘍を悪化させる可能性があるため、本剤を悪性腫瘍の病歴又は疑いのある犬には使用しないこと。

④重要な基本的注意

・本剤の投与前に血液検査により肝臓等の機能を検査し、必要に応じて本剤の血中濃度のモニターを実施し、慎重な投与を行うこと。
・患犬の飼い主に対し、本剤の有効性及び危険性を予め十分説明し、理解したことを確認した上で投与を開始すること。
・本剤の投与に際しては、Favrotの基準等の適切な診断基準等を用いてアトピー性皮膚炎の診断を厳密に行うこと。また、必要に応じて血中抗原特異的IgE測定や皮内反応試験を行うこと。
・本剤投与中には、不活化ワクチンは免疫応答が阻害される可能性があるので、接種後は継続的に観察すること。
・本剤の投与によって再発あるいは他の感染症に罹患した場合は、感染症に対する適切な治療を行い、改善しない場合は本剤の投与を中止すること。
・本剤は、主にTリンパ球に由来する犬の免疫機能の抑制剤であることから、投与により犬の免疫機能が損なわれる可能性があるので、本剤投与のリスクとベネフィットを考慮し、投与の要否を獣医師が適切に判断した上で投与すること。
・本剤の投与前には一般状態について検査し、適応症以外の所見(感染症、肝障害等)を見つけた場合、以下の(1)~(4)の注意を参考に慎重に投与すること。

(1)掻痒及び皮膚炎などの臨床徴候はアトピー性皮膚炎固有の症状ではないため、必ずアトピー性皮膚炎の確定診断を実施してから本剤を投与すること。

(2)本剤は肝障害の疑いのある犬に対して投与した場合、本剤の代謝あるいは胆汁中への排泄が遅延する恐れがあるため、肝障害の疑いのある犬に投与する場合は、肝障害の有無を確認して投与を開始し、頻回に臨床検査(血球数算定、ビリルビン、AST、ALT等)を行うなど、経過を十分に観察すること。

(3)腎障害の疑いのある犬に投与する場合は、腎障害の有無を確認して投薬を開始し、頻回に臨床検査(血球数算定、クレアチニン、BUN、尿検査等)を行うなど経過を十分に観察すること。

(4)高齢犬では一般に生理機能(腎機能、肝機能、免疫機能等)が低下しているので、臨床症状を観察しながら使用の是非を慎重に判断すること。

⑤ 相互作用

【併用注意】

●シクロスポリンまたは併用薬の血中濃度を上昇させる可能性があるもの:

・副腎皮質ホルモン剤
・カルシウム拮抗薬:アムロジピン等
・マクロライド系抗生物質:エリスロマイシン等
・アゾール系抗真菌薬:イトラコナゾール、ケトコナゾール等
・抗原虫薬:メトロニダゾール
・消化管運動改善薬:メトクロプラミド、シサプリド、モサプリド
・炭酸脱水素酵素阻害剤:アセタゾラミド等
・キサンチン系気管支拡張剤:テオフィリン等

●シクロスポリンの血中濃度を低下させる可能性があるもの:

・抗てんかん薬:フェノバルビタール
・H2ブロッカー:ファモチジン
・抗真菌薬:テルビナフィン

●腎毒性が増強される可能性があるもの:

・アミノグリコシド系抗生物質:ゲンタマイシン等
・サルファ剤・トリメトプリム合剤:スルファジミジン・トリメトプリム等
・新キノロン系合成抗菌剤:エンロフロキサシン等
・非ステロイド性消炎鎮痛剤

●その他注意を要するもの:

・ジギタリス強心配糖体と併用した場合は、p-糖タンパク質を介した尿細管分泌過程が阻害され、ジギタリス中毒を発現する可能性がある
・他の免疫抑制剤(副腎皮質ホルモン剤、タクロリムス水和物等)と併用すると、いずれも免疫抑制作用があるため、作用が増強させる可能性がある。
・カリウム保持性利尿剤(スピロノラクトン等)と併用した場合は、高カリウム血症が増強されることがある。

⑥ 副作用

・本剤の投与により、食欲不振、嘔吐、粘液便、軟便または下痢などの胃腸障害を誘発する場合がある。一般的に、これらの症状は軽度から中程度であるが症状が継続したり重度の場合は他の併発疾患の可能性を考慮し、適切な処置を行うこと。
・本剤の投与により、歯肉肥厚、耳介、肉球および皮膚のいぼ状病変、被毛状態の変化、血清ALT値の上昇、一過性の掻痒がみられることがある。
・非常にまれな頻度で糖尿病がみられることがあり、主にウエストハイランドホワイトテリアで報告されている。多飲多尿など糖尿病を疑わせる臨床徴候がみられた場合は、投与量を減量または投薬を中止し、適切な治療を行うこと。

⑦ その他の注意

・げっ歯類を用いた毒性試験では腎毒性、筋肉の痙攣または虚弱、歯列異常(切歯のゆるみおよび過長)などの異常が用量依存性に認められた。

【保存方法】
直射日光および多湿を避けて保管すること

【包装単位】
30カプセル(紙箱包装)

【承認区分】
医薬品(動物用医薬品)

【製剤区分】
代謝性用薬

【規制区分】
劇薬, 指定医薬品, 要指示医薬品

【製造販売業者】
エランコジャパン株式会社

【メーカーお問合わせ先】
共立製薬株式会社 学術
〒102-0073
東京都千代田区九段北一丁目11番5号
TEL:03-3264-7556

 

添付文書等

添付文書 

パンフレット①

パンフレット②

Q&A

Q.アトピカを処方する際にオーナー様に伝えるべきことは何でしょうか?
A.
①約7~8割の犬に効果があります。
②治療が上手くいけば、2日に1回から週2回まで投薬回数を減らせます(約7割の症例で)。
③効果がみられるまで約1ヵ月かかります。
④約3割の症例で、下痢や嘔吐など消化器症状の副作用が発生する可能性があります。
⑤ただしそれらの症状は一過性で、投薬を続けていれば消失することがほとんどです。

犬のアトピー性皮膚炎や診断までに時間がかかり、また治療は長期間にわたることがほとんどです。
しかし多くのオーナー様はかゆみや皮膚症状を短期間で完全に治してくれることを期待して来院されます。
オーナー様に治療を継続していただくためには、アトピー性皮膚炎は治す(完治させる)病気ではなく、生活に支障のない程度に症状を抑え、生活の質を上げて上手く付き合っていく病気であることをあらかじめご理解いただくことが重要です。
Q.投薬開始後どれくらいで効果が出始めますか?
A.症例によって異なりますが、目安は投薬開始から2~4週間です。
即効性は期待できないため、オーナー様に十分ご理解いただいてください。
1ヵ月で十分な効果が得られなければ他の治療法、薬剤併用などをど検討ください。
Q.投与中に皮膚症状が再発または悪化した場合はどのように対処すればいいですか?
A.まずはノミの寄生や食事の変更など、症状を悪化させる要因がないか検討してください。
膿皮症、マラセチア皮膚炎、ニキビダニ症などの二次感染が再発している場合は、その治療を行ってください。
また、アトピー性皮膚炎の病態は常に一定ではないため、投与量や投与間隔の再検討が必要になることもあります。
Q.シクロスポリンの血中濃度の測定は必要ですか?
A.犬のアトピー性皮膚炎の治療では通常必要ありません。
臨床症状の観察によって治療効果を評価して下さい。
Q.アトピカの漸減はどのようにすればいいですか?
A.症例によって改善具合が異なるため、具体的な指標はありませんが、少なくとも最初の1ヵ月は毎日投与を続け、改善が見られた場合は隔日投与、それ以降は症状を見ながら適宜調節してください。
Q.ステロイドからアトピカへ切り替える場合はどのようにすればいいですか?
A.アトピカの効果が発現するまでの期間、ステロイドを併用することで症状を安定させたまま切り替える方法があります。
ステロイドを中止するにあたり、それまでの投与量や使用期間に応じてステロイドの漸減を行って下さい。
Q.よく見られる副作用は何ですか?
A.初期には嘔吐、下痢などの消化器症状が見られますが、多くは一過性です。
長期使用では歯肉の肥厚、皮膚の乳頭状病変、被毛状態の変化なども報告されていますが、ほとんどの症例で休薬や減量によって改善します。
Q.嘔吐した場合の対処法はありますか?
A.嘔吐は治療開始初期に見られることが多く、その後は自然に消失することが多い症状ですが、継続する場合は投薬中止の検討を含め、次のような方法で対処できる場合があります。
食事とともに投与する、投与量を減らす、制吐剤を併用するなど
Q.肝臓、腎臓への影響はありますか?
A.安全性試験において肝毒性、腎毒性は認められていませんが、他の薬剤と同様、肝酵素の上昇がみられることがあります。
特に高齢動物では定期的にモニタリングを行い、慎重に投与してください。
また、すでに肝機能や腎機能が低下している動物への投与は避けて下さい。
Q.抗菌薬、抗真菌薬との併用はできますか?
A.原則として、膿皮症などの二次感染はアトピカを開始する前に治療して下さい。
アトピカでの治療中に感染症が再発した場合、抗菌薬などの選択については添付文書の注意事項をご参照ください。
Q.ステロイドとの併用は可能ですか?
A.重症例などで併用する場合は、獣医師の裁量で慎重にご使用ください。
犬における2週間の併用試験では、特に重大な副作用はみられませんでしたが、長期の併用については相互作用に注意が必要です。
Q.アトピカ投与中のワクチン接種はどのようにしたらいいでしょうか?
A.免疫応答が阻害される可能性があるため、不活化ワクチン(狂犬病)は慎重に接種してください。
生ワクチンは禁忌となりますので、必ず前後に十分な休薬期間を設けてください。
Q.アトピカの処方対象になる犬はどのような犬ですか?
A.犬における効能・効果は、難治性アトピー性皮膚炎の症状の緩和です。例えば、
①低用量のステロイド治療などで症状のコントロールが困難な症例
②ステロイド以外の治療が必要な症例
③ステロイドの投与量を減らしたい症例
などが対象になります。
Q.どれくらい効果がありますか?
A.ステロイドとの比較試験で同等の効果を示し、7~8割の症例で皮膚病変の重症度が50 %以上改善しました。
1ヵ月後には50~60 %の症例が隔日投与に減量でき、4ヵ月後には約40 %の症例が隔日投与に、25 %の症例がが週2回まで投与回数を減らすととができました。
また75 %のオーナー様がアトピカによる治療が成功したと評価しました。
Q.投与方法は?
A.食事の前後2時間を避け、空腹時に投与してください。
満腹時に投与するとシクロスポリンのバイオアベイラビリティが20 %程度低下する可能性があります。
一方で、アトピー性皮膚炎への治療効果は食事と一緒にアトピカを与えた場合と空腹時に投与した場合とで有意差はありませんでした。
Q.カプセルの中身を出しても大丈夫ですか?
A.中身は液体なので、カプセルごと飲ませてください。
絞り出したり注射針で吸っても、剤形上カプセル内に薬液が残ってしまい、必要量が投与できないおそれがあります。