説明
【効果効能】
犬:僧帽弁閉鎖不全による慢性心不全の症状の改善
【用法用量】
体重1kgあたり1日量ベナゼプリル塩酸塩として0.5~1mg、ビモベンダンとして0.25~0.5mgを1日2回に分けて、朝夕おおよそ12時間間隔で経口投与する。体重別には、次の投与量による。
【使用上の注意】
(基本的事項)
1.守らなければならないこと
(一般的注意)
・本剤は要指示医薬品であるので獣医師等の処方箋・指示により使用すること。
・本剤は効能・効果において定められた目的にのみ使用すること。
・本剤は定められた用法・用量を厳守すること。
(取扱い及び廃棄のための注意)
・小児の手の届かないところに保管すること。
・本剤の保管は高温を避けること。
・分割した錠剤は気密容器に入れて保管し、1日以内に使用すること。
・変色が認められた場合には使用しないこと。
・本剤を廃棄する際は、環境や水系を汚染しないように注意し、地方公共団体条例等に従い処分すること。
2.使用に際して気を付けること
(使用者に対する注意)
・誤って薬剤を飲み込んだ場合は、直ちに医師の診察を受けること。
・本剤の有効成分であるピモベンダン又はベナゼプリル塩酸塩に対し過敏症の人は本剤への接触を避けること。
・妊婦は誤って本剤を飲み込むことがないように特に注意を払うこと。本剤の有効成分であるアンジオテンシン変換酵素阻害剤は妊娠中胎児に影響を与えることが知られている。
・使用後は手を洗うこと。
(犬に関する注意)
・副作用が認められた場合には、速やかに獣医師の診察を受けること。
(専門的事項)
①禁忌
・肥大性心筋症あるいは機能的又は解剖学的に心拍出量の増加が見込めない症例(例えば、大動脈弁狭窄症)には用いないこと。
・僧帽弁閉鎖不全による心不全症状の治療に際しては、ACE阻害剤単独での治療が可能な段階においては本剤を第一選択としないこと。
②対象動物の使用制限
・本剤は体重2.5kg又は4ヶ月齢未満の犬には投与しないこと。
・妊娠犬及び哺乳犬に対する安全性は確立されていないので、妊娠中及び授乳中の犬には投与しないこと。やむを得ず、授乳中の犬に投与する場合には、授乳を中止すること。
・本剤に対し過敏症の犬には投与しないこと。
・低血圧、循環血液量減少又は急性腎障害を示す犬には使用しないこと。
・重度な肝障害を有する犬には用いないこと。
③重要な基本的注意
・本剤は配合剤であるので含有される各有効成分をその用量で併用することが必要とされる犬にのみ使用すること。
・本剤はACE阻害剤単独で治療を開始し、心不全症状の改善を確認していき、ピモベンダンの併用が必要と判断された段階で使用すること。
・本剤は食餌のおおよそ1時間前に投与すること。
・必要により適切な対症療法(利尿等)を行うこと。
・慢性腎臓病の犬には本剤の投与を開始する前に脱水の程度をチェックし、投与期間中は血中クレアチニン濃度及び赤血球数をモニターすることが推奨される。
④相互作用
・カリウム保持性利尿剤を併用すると腎機能低下動物では血清カリウム値が上昇することがあるので、カリウムの保持を要する犬には本剤投与のリスクとベネフィットを考慮し、投与の要否を獣医師が適切に判断した上で投与すること。
・非ステロイド性消炎鎮痛剤との併用は本剤の降圧作用を減弱させることがある。
・他の血圧降下剤(利尿剤、ベータ遮断剤、カルシウム拮抗剤)や降圧作用のある麻酔剤と併用すると本剤の降圧効果が高まることがある。
・本剤による心筋収縮はカルシウム拮抗薬のベラパミルやβ拮抗薬のプロプラノロールで減弱する。
⑤副作用
・本剤の投与により、嘔吐、軟便、下痢がみられることがある。
・ピモベンダンの投与により、まれに軽度の頻脈がみられることがある。この作用は用量依存性であるため、ピモベンダンの投与量を減じることで避けられることがあり、必要に応じてACE阻害薬単独又はピモベンダン単剤の適切な量との組み合わせによる投与に切り替えることを検討すること。
⑥過量投与
・ベナゼプリル塩酸塩を誤って過量投与した場合、一過性かつ可逆性の低血圧症が起こる可能性がある。
【貯法】
25℃以下
【包装単位】
ブリスター包装60錠
【承認区分】
医薬品(動物用医薬品)
【製剤区分】
循環・呼吸器官用薬
【規制区分】
指定医薬品, 要指示医薬品
【製造販売業者】
エランコジャパン株式会社
【メーカーお問合わせ先】
エランコジャパン株式会社 製品お問い合わせ窓口
〒107-0052 東京都港区赤坂四丁目15番1号
TEL:0120162419